足底腱膜炎の評価

【理学療法】フィジカル

こんにちは!

理学療法士のたけ坊です。

今日は足底腱膜炎の評価について紹介します。足底腱膜炎は荷重によるストレスが主な原因として挙げられます。

しかし、痛みを強めてしまう原因が隠れている場合があります。少しでも痛みが減るようにするために、足の評価をしていきましょう!

問診

・安静時痛

 何もしない状態で痛みが出るときは、足底に強い炎症が出ている可能性があります。場合によっては医師に注射を行ってもらう必要があります。

・朝の歩き出しでの痛み

 足底腱膜炎の特徴的な症状です。筋や筋膜が硬く、足底腱膜の付着部位に強い刺激が入り痛みが生じている可能性があります。

・歩行時痛

 自分の体重による荷重ストレスにも耐えられていない状況です。

・スポーツ歴

 ランニングのように持続的なストレスが長時間かかるスポーツを行っていたのか、短距離競争のように瞬発的な力を発揮するスポーツを行っていたのかを知っておく必要があります。

立位

・FPI-6

 足部の形を客観的に評価する必要があります。特に足部が回内(土踏まずがつぶれている状態)している場合はインソールを進めたほうが良いかもしれません。

・足関節背屈(膝伸展位)

 これは腓腹筋の伸張性を評価しています。

・足関節背屈(膝屈曲位)

 これはヒラメ筋の伸張性を評価しています。

・足関節背屈時痛

 足関節を背屈するとアキレスけんから後方の組織を通じて足底腱膜に伸張ストレスが加わります。また、脛骨神経が伸張されることで測定の痛みが出現する場合も考えられます。

・腓腹筋の筋力評価

 膝を伸ばして踵を上げると腓腹筋の筋力評価ができます。20回連続で行えたら正常です。

・ヒラメ筋の筋力評価

 膝を曲げたまま踵を上げるとヒラメ筋の筋力評価ができます。20回連続で行えたら正常です。

座位

・圧痛部位

 圧痛部位として足底腱膜付着部、足底腱膜実質部、足底腱膜遠位部があります。その他、踵の内側に痛みを訴える場合があります。踵の内側の場合、内側足底神経が関与している可能性が考えられます。

・スランプテスト

 神経由来の痛みの評価です。神経の伸張刺激で測定が痛みやすくなっていることを考える必要があります。

臥位

・足関節底屈角度

  足部後方が詰まって痛い場合があります。足部後方は血管や神経が走る場所なので硬さのチェックが必要です。

・足趾伸展時痛

 足底腱膜に伸張ストレスを与えることで痛みが誘発されるかを確認します。

・Windlass test

 母趾の伸展が足底腱膜の伸張に大きくかかわります。母趾伸展による足底腱膜への伸張ストレスで痛みが誘発されるかを確認します。

・SLRテスト

 坐骨神経、脛骨神経、腓骨神経の伸張ストレスによる痛みを確認します。

超音波

・足底腱膜圧(mm)

 論文上では4㎜の厚さがあると異常と判断されます。加えて、左右で足底腱膜の厚さがどの程度異なるのかを確認しておくことが必要です。

・HPCI(%)

 踵の脂肪体の圧迫時の厚さが非圧迫時の厚さのどの程度の割合かを調べます。40~60%に留まれば適切な硬さであると報告されています。

・脛骨神経断面積(cm²)

 0.19cm²以上で異常と報告されています。左右での差も確認しておく必要があります。

最後に

足底腱膜炎と一言では簡単です。しかし、どうして痛みが出現するのか、どうしたら和らげることができるのかを追求することが大切だと考えます。

患者さんの痛みを整理して、効率の良い治療を進めていきましょう!

では!

タイトルとURLをコピーしました