症例発表って何から手を付けたらよいのかわからない…。
型を知っておけば、どのようにまとめれば良いかわかりやすくなるよ!
お手本スライド
完成例を見たほうがイメージが付きやすいと思います。早速見ていきましょう。
青をキーカラーとしてシンプルなデザインに仕上げてみました。それではどこにこだわっているのかを説明していきます。
症例発表スライド6つの型
第1の型 文字の大きさを調整しろ
表紙のタイトルは見やすく文字の大きさを50ポイント以上にします。一方で説明スライドは文字が大きすぎると圧迫感を生んでしまうので、20ポイントを基準にするとよいです。フォントの書体は『ゴシック』または『メイリオ』で統一すれば問題ありません。
第2の型 小さな見出しを付けておけ
学会のスライドの場合はスライドの文字量が少ないので見出しを付けなくても良いです。しかし、症例発表の場合はスライドの文字量が多くなり、現在のスライドが何を説明しているのかわからなくなる場合があります。
上記のように見出しを使用すると、各スライドが何の情報をまとめているのかわかりやすくなります。現在地を示すために小さな見出しを左上に記載しておきましょう。見出しが大きすぎるとみている人の意識が本文に向かなくなるのでNGです。見出しの大きさを20ポイントに抑えましょう。
第3の型 画像と動画で視覚的に訴えろ
画像を用いることで言葉で説明するよりも多くの情報を与えることができます。特に姿勢や動作は見ないとわからない部分があるのでなるべく入れるようにしてください。介入前と介入後それぞれの姿勢や動作を入れるとさらに良いです。
第4の型 評価は図や表を使用しろ
文字のみのスライドになると単調になり、内容が頭に入りにくくなります。特に評価の部分を乱雑にまとめると頭に入らず、見ている人を置いてけぼりにさせてしまいます。図を用いて痛みの場所をわかりやすく明示したり、表を用いて関節角度や筋力を明確に示すようにしましょう。
第5の型 評価や治療内容のポイントは別スライドでまとめておけ
自分が焦点を当てた評価や注目した治療方法があれば別スライドで説明すると聴衆の記憶に残りやすいです。記憶に残るということは発表後のディスカッションで挙げられやすくなるので、フィードバックができ、自分の研鑽につながると考えます。
第6の型 考察は統合と解釈の妥当性を考える
初期評価後に統合と解釈を行う。そして治療へと移るわけですが、その統合と解釈が妥当であったかを整理する必要があります。
最終評価で治療成績が出なかった場合、その統合と解釈は妥当でなかった可能性があります。その場合、なぜ妥当ではなかったのかと考察する必要があります。
最終評価で治療成績が良かった場合、統合と解釈が妥当だった可能性があります。その場合は何が良かったのかを考察する必要があります。
今回明示したスライドでは、治療成績が良かった例を提示しています。したがって考察では、屈曲拘縮が改善した理由や屈曲拘縮が改善しやすい方法を先行研究を用いて説明しています。最終評価の成績に応じて考察を作成してみましょう。
まとめ
臨床1年目の時は、症例発表のまとめ方がわからず、ただの罰ゲームだと思っていました…。
しかし、臨床経験を積むにつれて、自分の治療をアウトプットするというのはとても大切なことだと認識しました。自分の治療を言語化することで、患者さんにわかりやすく治療内容を説明することができるからです。
これから発表を控えている人は、先輩に発表するというよりも患者さんにわかりやすく説明するという気持ちで作ったほうが重荷が減ると思います。
もはや、この記事を見ているという時点であなたはすごく良い臨床家だといえます。ぜひ楽しんで資料を作成してみてください。
症例発表だけでなく論文紹介のスライドを作成したい人は以下の記事も参考にしてみてね!
では!