【論文・文献】見つけるための5つのポイント

【理学療法】フィジカル

論文を探してみたけどしっくりくるものがないなあ...。

たけ坊
たけ坊

論文の探し方にはコツがあるよ!

どんなコツがあるの??

この記事を読んでわかること

・どんな論文を探せばよいかわかる

・どこで論文を探せばよいかわかる

・どうやって欲しい論文を絞るのかがわかる

①何を知りたいのかを明確にする

まずは何を知りたいのかを明確にします。そのためにPICOを使います。

PICOとは何か?

P (Patient): 対象となる患者や集団
I (Intervention): 介入や治療方法
C (Comparison): 比較対象(例:プラセボ、異なる治療法など)
O (Outcome): 期待される結果や効果

これに当てはめることで自分が何を調べたいのかを明確にします。

例えば、P) 野球を行っている高校生に I) ストレッチを行ってもらい、C) ストレッチを行わない高校生と比較して O)痛みが軽減するか、という感じにまとめます。

しかし、PICOに当てはまらない例もあります。それは、観察研究の場合です。

例えば、投球フォームがオーバースローの人とアンダースローの人はどちらが肩が痛くなりやすいかという研究です。介入するわけではなく、観察・調査することで現象の要因を特定する研究の場合です。

この場合は、特定の現象・疾患とその要因は何であるかを考えることで何を調べたいのかが明確になります。

例えば、野球で肩が痛くなりやすい人(疾患)は投げ方と関係ある(要因)のではないか、といった感じにまとめます。

Point

何を調べたいかを明確にするために
・PICOに当てはめる
・現象・疾患とその要因は何かを当てはめる

②何で調べる?

何で調べるかについては、なるべく英語のものを使用することをお薦めします。なぜなら、世界のトレンドを知るきっかけになるからです。

英語の文献を調べるなら、pubmedを使用してください。なぜなら、色々な英語論文を絞りながら見つけられるからです。

英語が辛い場合はgoogleクロームでpubmedを開き、日本語に翻訳してみましょう。

方法は、
①右上の3点リーダーを選択します。

②翻訳を選択します。

③日本語を選択します。

これでサイト全体が日本語に翻訳されます。

Point

・PubMedで日本語翻訳しながら英語文献を探そう

③ANDとORを活用する

論文を絞るときに効果的なのが、ANDとORを活用した検索方法です。例えば、以下のように検索窓に

(baseball) AND (pain)

と検索したとします。このとき、ANDはbaseballとpainどちらも含んでいる条件になります。

すると上記のように812件の結果に絞られます。検索結果の目標数として、200件以内に収まるようにしましょう。

さらに絞るために①で当てはめた内容に沿って野球、痛み、投げ方(オーバースロー)を使うとして、

(baseball) AND (pain) AND (over throw)

と検索すると...。

40件に絞れます。これなら全体を目に通すことができそうです。

しかしここで、次のような疑問が湧いたとします。

オーバースローまたはサイドスローの場合はどうだろう?

投げ方をオーバースローまたはサイドスローに絞りたいとき、このように「または」を使うために“OR”を活用します。

(baseball) AND (pain) AND ((over throw) OR (side throw))

少し難しいですが、この条件では、baseball かつ pain かつ オーバーまたはサイドスロー ということになります。

これも目標の200件以内の86件に収まっています。

研究者はANDやORを使った検索条件、検索結果数、検索した日付を管理して、日々の研究や論文作成に役立てています。そんなことをしているんだと頭の片隅に置いておいてください。

Point

・ANDとORを使ってみよう
・検索結果は200件以内に絞ろう

コラム① ~インパクトファクタ~

インパクトファクタ(以下IF)を知っていますでしょうか?

IFとは特定の年における引用数を、過去2年間の発表論文数で割ったものであり、雑誌の学術的な影響力を測るための一つの指標です。

個人的にはIFが5以上であるとしっかりした論文だと感じます。引用する文献は少なくとも1以上は欲しいですが、そうもいかないことも多いです。

しかし、あくまで指標なので鵜呑みにしすぎないようにしてくださいね!

④Abstractに目を通す

200件以内に論文を絞ったら次にどうするかというと、全ての論文のAbstractに目を通します。検索結果に表示されたタイトルをクリックしてみましょう。

え?辛くない!?と思うかもしれませんが、実際に見るのは以下のような1ページにも満たない量です。

日本語に翻訳していれば、思ったほどつらくありません。自分の知りたい内容がなければすくに読み飛ばして良いです。知りたい内容が含まれていそうであれば残し、さらっと絞っていきましょう。

この作業で論文を20件以内に絞って欲しいです。なぜなら、次に論文の内容を確認するからです。

Point

・Abstractを読む論文抽出はさらっと大まかに
・20件以内に絞っていく

コラム② ~拡張機能~

インパクトファクタ(以下IF)が簡単にわかる拡張機能があります。導入方法は、

①右上の3点リーダー→拡張機能→Chromeウェブストアにアクセス

②Pubmed Impact Factor で検索

③拡張機能を追加を選択

この3ステップでIFがPubMed上で自動で表示されるようになります。

ぜひ試してみてください!

⑤論文の中身に目を通す

次にいよいよ論文の中身に触れていきます。とはいうものの、全部読まなくて良いです。考察(Discussion)を読みましょう。そこで、自分の知りたかったことが書いてあるかどうかです。

上記はメモの例ですが、気になったところにチェックを入れておくと読み返しやすいです。ひとまず、自分のファイルに入れて置きましょう。

この後は論文紹介発表として使ってよいですし、症例発表の引用として使っても良いと思います。

論文紹介に使う場合は以下の記事を参照してください。

症例発表の引用の使い方はコチラの記事を参照です。

Point

・論文を残すかどうかは考察の内容で決めよう

まとめ

この記事を読んだことで、論文マスターに一歩近づきましたね!経験に加えて学術的な考えを持つことで、日常の臨床を客観的に見ることができるようになります。

経験と知識をうまく成長させて、良いセラピストになってください!

一歩、経験と知識を伸ばすためのコチラの記事もおすすめです。ぜひ立ち寄ってみてね!

ではまた!

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